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アーチ研修報告

Vol.3 2010年08月13日発行

全国児童発達支援協議会(CDS Japan)発足式及び第1回施設長研修会

全国児童支援発達協議会主催
H22年6月12日・13日
秋葉原UDXギャラリー

行政説明 中島 誠氏
講演T「これからの障害児支援とこども家庭福祉」 柏女 霊峰氏
講演U「乳幼児における相談支援」 小澤 温氏
講演V「障害者制度改革推進会議の現状と方向性」 東 俊裕氏

参加者:渡辺・山田

arch研修会ではまず、厚生労働省の社会・援護局障害保健福祉部障害福祉課長(当時、現企画課長)の中島誠氏から行政説明がありました。

障害者保健福祉については、平成21年9月の連立政権合意において障害者自立支援法廃止の方針が示され、制度の谷間がなく利用者の応能負担を基本とする総合的な制度を作ることとされました。この総合的な制度「障害者総合福祉法(仮称)」は遅くとも平成25年8月までに実施されることが目標であり、その検討のために今年4月に障がい者制度改革推進会議の下に総合福祉部会が設置されました。今後、障害当事者や事業者など現場の声やさまざまな関係者の意見を聞きながら検討が進められていく予定です。  

また、障害児支援の見直しに関する検討会報告書にあった

(1)子どもの将来の自立に向けた発達支援
(2)子どものライフステージに応じた一貫した支援
(3)家族を含めたトータルな支援
(4)できるだけ子ども・家族にとって身近な地域における支援

の4点を見直しの基本的視点として踏襲しています。その中で、障害 児通園施設や児童デイサービスは障害児の専門機関と して機能の充実・拡充が求められています。通所施設 としての機能を基本として、地域の実情に応じて保育 所等への巡回など、外に出て行って障害のある子ども や親、保育士等を支援する機能が必要とされています。 発達上支援が必要な子どもについて、相談支援やコー ディネートを行う機能を十分に果たせるようにしてい くべきであり、その役割を担う人材や財源を確保するよう、個別給付の活用を含めた検討が必要だということが報告されました。また、これらの障害児の通所施設については、障害の重複化に対応し、身近な地域で支援を受けられるようにしなければなりません。障害種別による区別をなくし、多様な子どもを受け入れられるように一元化の方向で検討していくべきであるということもあわせて報告されています。

障害者総合福祉法の今後の議論としては、地域移行実現のため365日 24時間介護体制の保障、現在の障害程度区分を廃止し本人の意思を支給 決定に反映させるための方法の模索、障害児については文科省における特 別支援教育との関係、発達障害児への対応、家族支援への評価が課題にな ってくるとのことでした。

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「これからの障害児支援とこども家庭福祉」淑徳大学総合福祉学部教授 柏女霊峰氏

今回の研修でも、ほかのところでも障害児も子どもという視点を大切にし、障害児支援施策を児童福祉法に位置づけることを基本とするべきだということが謳われています。しかし、現在進められている児童福祉法に基づく『子ども子育て新システム』検討会議の中では障害児のことは一切触れられていないそうです。幼保一元化や育児関係の多様な給付メニュー、財源の一元化が議論される中、児童デイサービスや通園施設に通う子どもたちがどうなるのかということは全く議論にあがっておらず、保育・子育てサービスの再編が障害児関係を除いて進められてしまっているのです。障がい者制度改革推進会議総合福祉部会でも、大人のことが中心に話し合われ、障害のある子どもについては大人と共通している部分だけに絞られ、子ども特有の問題は入れられていません。

児童福祉法と今後制定される予定の障がい者総合福祉法のどちらからも二の次的に扱われたり、障害児が「少数派」になってもれてしまうことがないようにしていかなければなりません。子どもに普遍的に適用されるサービス(児童福祉法)は障害児にも適用し、障害の固有性に着目したサービス(障がい者総合福祉法)は障害児にも適用していくことが必要です。そのどちらからも障害のある子どもについて考えていくことが、障害児支援の充実につながるのだということを感じました。

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「乳幼児における相談支援」東洋大学ライフデザイン学部教授 小澤温氏

前述の柏女先生の話で、障害児については児童福祉法でも障がい者制度改革推進会議総合福祉部会でも話されることがほとんどないとうかがいましたが、小澤先生の話からも、あらゆる面で谷間となっている子どもの問題を考えていかなければならないということを思いました。

印象的だったことが、大学の講義についても障害のある子どものことを教える先生が少ないということです。障害のある子どもの支援も児童福祉法に位置づけられるのであれば、本来は児童福祉論の中で話されるべきだが、実際に児童福祉を教えている先生で障害のある子どものことを知っている先生は少ないとのことでした。一方、障害者福祉論では大人の障害者について話され…教育の分野でも障害のある子どもたちは谷間なのだと聞きました。保育士養成課程で学んだ人たちも障害児のことを知っている人って少ないのだなと不安も感じましたが、実際に自分の大学時代の講義を思い出しても確かにそうだったかもと改めて気づかされました。

また、制度の谷間としての子どもの問題はいろいろあり、一貫した支援が難しく分断されてしまうのが現状です。たとえば、ライフステージは乳幼児期、学齢期、就労、地域生活など連続しているものですが、制度は年齢で区分されておりステージとステージとの間に段差ができてしまいます。教育施策と就労施策の関係も考えていかなければなりません。障害のある子ども、気になる子どもなどどこから何をもって障害とみるのかという障害の有無による制度の分断もあります。また、個別支援と家族支援の分断の問題もあります。少しずつ家族支援の重要性が言われるようになってきていますが、子どもと家族の支援は分断できません。障害のある子どものことだけでなく、その兄弟のこと、家族のニーズを考えていくことはとても大切なことです。

制度で分断されてできてしまっているこれらの谷間を少しでもなくすためには、地域での相談支援、そして様々な分野で子どもたちにかかわる人たちの連携、それぞれの時期にかかわる人たちによる情  報の橋渡しをしっかりしていくことが重要になってきます。ライフステージが変わる際には、今まで子どもと関わっていた人と今後関わっていく支援者が一緒に移行計画と支援プログラムを立てていくことで一貫した支援ができます。また、障害のある子どもや気になる子どもなどまだサービスを利用していない人たちに支援者側から出向き相談支援を行い、サービスに結びついていない人の声を聞くことも大事です。検診によって、検診機関だけが責任をもつのではなく専門機関へ適切につなげるコーディネートの役割が重要です。家族支援では、子どもと家族とみるのではなく、家族をまとまった固まりとしてみる見方から支援をしてく必要性があります。また、家族への支援は、支援者だけでなく、親 同士のつながりがとても大切になってきます。支援はひとつの機関や一人でするものではなく、さまざまな人や機関がかかわり橋渡しをし、適切につなげていくことで子どもや家族への一貫した支援が可能になっていきます。 ひとつの支援で協力してできた関係を、地域で出てきた次の支援にも生かしていけるようになると大きなネットワークが作られ、自分のところだけではない開かれた支援ができると思います。そうす ることで利用者さんにとって良い方向へつながっていけるように地域におけるネットワークづくり をしたいと思いました。

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「障害者制度改革推進会議の現状と方向性」 内閣府本府参与障がい者制度改革推進会議担当室長 東俊裕氏

障害者の人権確保に関する国際的な取り組み「障害者の権利宣言」「国連障害者の十年」 を受けて、2006年に障害者権利条約が採択されました。日本ではまだ批准されていませ んが、権利条約は国の法案にしていくためのものなので、締結に向けて国内法を整えていか なければなりません。現在、自立支援法にかわる日本の障害者にかかわる制度の集中的な改 革の実施として障がい者制度改革推進会議が開催されています。東氏からは、この障がい者 制度改革推進会議について人権の保障という観点からお話をうかがいました。その中で、それぞれの分野における課題がいくつかあげられました。

たとえば、労働・雇用において、福祉的就労は現在の自立支援法に基づくもので、一般企 業への就労は何も支援がありません。就労移行で学んで一般企業に就職できたとしても、そ こからは支援がなく、結局福祉的就労しか道がなくなってしまうのが現状です。障害を社会 モデルで捉え制度の枠組みから意識を変えていくことが必要であり、そのためには労災等、 福祉的就労にも一般企業と同じ扱いをしていく制度をつくらなければならないとのことでし た。小学校、中学校と地域の中で生活できたとしても、その後の支援を受けられる場が少な く進学、就職の道が閉ざされてしまっていることを日常の中でも感じます。福祉的就労など 障害のある人は、福祉的な枠組みの中でしか生活できないという構造や意識を社会全体が変 えていかなければならないと思いました。

バリアフリーについても、交通や建物の分野は進んでいるが地域格差があること、また、 情報面のバリアフリーはまだまだ整っていないことがあげられました。 また、医療面では、医療自体を地域にデリバリーしていく地域医療の必要性や、精神障害 者のみでなく重度障害児についても生活形態に合わせて医療を提供できるようにしていかな ければならないということを話していただきました。医療的ケアなど家族の負担が大きい重度の障害のある人が地域の中でどう生活できるかを考えていかなければ本当の地域移行には つながらないとのことでした。現在、ヘルパーの医療的ケアについても問題になっています が、地域で生活するということを考えるのであれば、ヘルパーの医療的ケアの知識や責任保 障なども個人としてではなく制度としてどうしていくのかを取り組んでいかなければならな いことだと思いました。(わたなべ)

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この全国児童発達協支援協議会(CDS Japan)は、成長・発達が気になる子どもとその家族への様々な発達支援活動を行うとともに、その質的向 上・発展と会員相互の連携・交流を図りながら、福祉の向上に貢献すること を目的として設立されました。 6月12日・13日に行われた第1 回施設長研修会も全国児童発達支援協 議会の発会の場、全国の在宅障害児の発達支援に関わる通園施設および児童 デイサービス事業所の管理者の研修と情報交換の場となりました。


平成22年度 学齢期支援者向け初級研修

・ドロップスによる知的障害発達障害のある子どもたちの行動、感じ方の疑似体験
・グループ討論

名古屋市子ども青少年局主催
H22年6月7日
名古屋市高齢者就業支援センター

参加者:鳥居・岡田・加治屋・原田

今回の研修の中で、「ドロップス家の人々〜ちゃんとして!〜」が特に印象に残りました。 この劇をみて、周りに「ちゃんとして!」と言われても意味が分からず「ちゃんとして!」とオウム返ししてしまう子供の気持ちを実感できました。それと同時に、私も子供たちに「ちゃんとして!」のように曖昧な声かけをしているのではと考えさせられました。「これ!あれ!それ!」ではなく、具体的な声かけを常に意識したいと思いました。(とりい)

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発達障害の子どもさんをおもちのお母さん方による発達障害へのより良き理解と啓発のためプレゼンテーションが行われました。折り紙と軍手を使っての演習は、軍手をはめて鶴を折ることを2回試みました。1回目はキャラバン隊から「早く折りなさい!時間がないわよ!」とせかされて追い立てられながらの試みで、2回目は新たにミシン目の入った折りやすい折り紙を渡され、和やかなBGMと優しく穏やかに参加者に鶴を折ることを促していくものでした。そして1回目2回目の折り鶴を比べてみると、結果は一目瞭然でした。感想を聞かれ、「1回目より2回目のほうが折り紙工程は進まなかったけど、とにかく気分よく楽しく折れました。」と答えると、キャラバン隊のお母さん方が「みんな違ってみんないい。」と発して下さったメッセージを心で受け止められた、そんな瞬間がそこには確かにありました。 (おかだ)

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子どもたちに声かけするときは顔を見ながら、一人の人が一人ずつ、短い言葉で、ゆっくり具体的に伝えることが大切だと学びました。私は無意識のうちに曖昧な声かけになっていたかもしれないと反省しました。でも実際に発達障害の疑似体験をしてみて自分だったらどんな支援をしてもらったら嬉しいか感じることができました。また、視覚情報の方が分かりやすいということで、絵カードやスケジュールをつくることによって、不安や混乱が取り除かれ、生活が安定していくと思いました。さらに見通しをもった活動が可能になり自主的な活動ができるようになると思います。また家族への支援の大切さも考えるいい機会になりました。(加治屋 南美)

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自閉症児の分かりやすい声かけとして、短く・ゆっくり・一つずつ・具体的にということを聞きました。つい、それ・あれ・どれなど使ってしまいがちですが、自閉症児にとっては分かりにくいということを学びました。ドロップスの講演で保護者の方の気持ちを話されていて、普段どんなことを気にしていて、どんな気持ちなのかというのを聞けてとても勉強になりました。ほんのささいな成長が親子の喜びにつながり、そのささいなことを他の人に気づいてもらえ、人から聞けるというのはさらに嬉しいとのことでした。子どもを支援する上で、親御さんの気持ちというのをしっかり受け取って支援していかなくてはいけないなと感じました。(原田 真奈未)


<アーチスタッフ研修参加予定>

・9月5日(日)「平成22年度 支援者養成セミナー」 
・10月14日(木) 「スキルアップ研修(介護支援専門員・医学基礎知識研修)」第1回


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名古屋市西区菊井1-10-10