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アーチ研修報告

Vol.7 2011年4月15日発行

応用行動分析学アプローチの視点から

主催:発達支援協同研修会実行委員会2010
H23年2月13日 伏見ライフプラザ12階  第1研修室
講師:野崎晃広氏(四国学院大学 社会福祉学部長補佐 文学部准教授)

参加者:水野・永田・鳥居・岡田・田川・赤崎・堀田・山田・小澤・曾根田

"環境を変えることで本人が変わる"これはTEACCHでよく聞くフレーズです。TEACCHでも、環境設定に応用行動分析学の手法を用いるといったことを聞きます。  子どもにとって良い環境を設定するために多くの体験・経験の機会が必要だというのは理解できます。しかし、どのように生活の中に組み込めば良いのか解らないのは。親でなくとも、我々も経験していることではないでしょうか?

そういった疑問に"3年の法則で見通す" "三項随伴性"といったキーワードをもとに目標設定の視点を講義され、目から鱗が落ちるようでした。

TEACCHでも、"構造化"の名のもと、理解しやすい指示が適切な行動を引き出すとは聞きますが、現場で理解しやすい指示を出すために何をすれば良いのか?という疑問に試行錯誤してきました。しかし、課題分析のポイントの講義と演習でみえてきたものがあったと思います。3年の法則で見通すことで、子どもの将来を見据えた支援を組み立てる。三項随伴性を用いて、子どもの問題行動を整理し、課題分析を行う。そのことで、子どもにとって良い環境を整えられれば、適切な支援を図っていけるのではないかと思います。(田川唯)


虐待のない支援〜施設内虐待の予防と解決のために〜

主催:発達支援協同研修会実行委員会
2010 H23年2月27日 ウィンクあいち  1204会議室
講師:市川和彦氏(基督教児童福祉会バット博士記ホーム P&A研究会カナガワ)
参加者:山田・赤崎・田川・岡田・徳永・堀田・小澤・曾根田

まず虐待には、身体的虐待・ネグレクト・性的虐待・心理的虐待・拘束があります。 一つ一つの虐待の項目をみるとなんとなくの内容は、想像できますが、細かく内容を聞くと自分ではそう思わなくても他者からみて疑問を抱かれてしまうような言動は虐待とみなされても仕方ないということを、普段から意識していないとうっかり虐待をしてしまうなと思いました。

次に、なぜ支援者が虐待に走ってしまうのかその心理過程として、志向的自律型虐待、志向的他律型虐待、無志向的自律型虐待、無志向型他律型虐待の4つがあるとおっしゃっていました。

○志向的自律型虐待・・・
利用者にとって良いこと利益になると支援者が判断した言動が結果として虐待であるもの。

○志向的他律型虐待・・・
虐待者の志向的虐待が社会的勢力(いじめ、いやがらせなど)によって他の個人に影響を与え、影響を受けたものが自分の意志に反して虐待にいたるもの(服従)。虐待の行動を無意識に模倣、自己内にとりいれることで虐待に至るもの(同調)。

○無志向的自律型虐待・・・
利用者を無価値の対象と認知し、非人間化した結果虐待に至るものや、生理的嫌悪による場合、八つ当たりのように攻撃性が利用者に向けられた場合(置き換え)、挑発や転移に巻き込まれた場合など。

○無志向的他律型虐待・・・
影響源である他人や集団が何ら志向性を持たず、怠慢、無気力、利用者に対する嫌悪に端を発する暴力や嫌がらせなどの虐待が社会的勢力になり、個人から集団へと虐待が拡大したもの。            利用者への呼び捨てやからかい、消極的あるいは積極的ネグレクトなどが横行している風土。

虐待者が自律型虐待の場合の解決方法として、スーパービジョン・事例検討・虐待の具 体的援助・介護技術に関する学習、不合理な思い込みからの開放、怒りのセルフコントロール、ロールプレイ、学んだことを日常で継続し意識化する工夫、組織全体で支援していく。逆に、虐待者が他律型の場合は、自分を取り戻すために、支援者のメンタルヘルスへの配慮、コンサルテーションの活用、支援者へのソーシャル・サポート・ネットワークの積極的活用、わかちあいによる援助者支援、支援者のアドボカシー・トレーニングなどを挙げておられました。

後半では、利用者、職員、他利用者、管理者の設定をしてロールプレイを行い、自分がこの立場に置かれていたらどう声をかけるか、対応するかなど考え、グループワークにて意見交換しました。ロールプレイでケース検討をすることで、より冷静に客観的に見ることができ、また相手の気持ちを考え知ることがとても難しく大切なことだと再認識することができました。(曾根田知恵)

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この研修で最も印象に残ったものは、参加者(障害児支援従事者)のなかから選ばれた数人によって行われたロールプレイです。設定は知的障害者施設での食事の場面で、多動で施設の外にも飛び出してしまうAさん(14歳)に、介助の支援者が対応するというものでした。Aさんは、すきあらば他の子どもの食べ物を盗ったり部屋の中を走り回り、支援者はそのAさんを一生懸命に追いかけて食事をさせようとします。その騒がしい状況を見て、施設長は静かに食事をさせるように支援者に厳しく注意します。このような展開の中に、普段気づかない虐待の種や、問題点が見えてきました。

このロールプレイの演技の中では、注目するポイントがいくつかありました。

@支援者はAさんに食事をさせようと、やさしくそして懸命に指導するがうまくいかない。
A施設長が怒鳴ると子どもたちは静かになる(効果となって現れる)。
B施設長から「あなたが担当の時には、いつも静かにできない」という厳しい叱責により、支援者にはあせりの表情が見え始める。

これらの要因が重なることで、支援者が自らの意志に反して行われる虐待に走ってしまう可能性があるように感じました。また、このロールプレイを通じて、1人の利用者にマンツーマンで接することによって周りが見えなくなり、他の利用者が置き去りにされていることにも気づくことができました。

今回のロールプレイとシェアリング(参加者の意見を共有すること)から、「いら立ち」や「あせり」などの感情が虐待に走る原因であることや、虐待者の行動が利用者の問題行動の解決に効果があるように見えてしまう場合に、無意識的に模倣や自己内に取り入れることで自ら虐待にいたること。そして、自分を見失わないための冷静さが重要であることと、自分の考えを堅持する大切さを知ることができました。(小澤篤)


シャナ・ニコルズ博士特別セミナー

H23年3月3日「自閉性障害を持つ女子の発見と支援」
H23年3月4日「思春期のASDのための性教育」

主催:中京大学現代社会学部辻井研究室、浜松医科大学・子どものこころの発達研究センター、NPO 法人アスペ・エルデの会
会場:名古屋都市センター 
講師:シャナ・ニコルズ氏(ニューヨーク州公認臨床心理士)

参加者:山田・永田

研修報告自閉障害をもつ女子の発見と支援に関し、病院による診断+治療サービスが主でしかなかったが近年マスコミなどによる報道や自閉症研究の見直しから「オーファン:取り残された孤児」として注目されるに至りました。とかく自閉症の少女が見落とされたり誤った判断をされる要因として男子のみの研究が主であったことも一因に挙げられます。

性差は存在するという考えを念頭に置きもっといくつかの研究(大人数)が必要な中、大事なのは(男女)同じレベルのコミュニケーション能力をもっていても少女の方は保護者の高いニーズで自身の状況を変えることが多く、それを理解することが重要だと認識することであります。歳をとるに従い困難が高まる女子を自閉症の男子と比べるより定型発達の女子と比べることが大事だといえます。

診断者が診断に悩むものの理由に、診断は男子の方が社会的スキルが高いという研究者の先入観や女子のガイドラインが全くないこと、研究者の意見が違うことがさらに困難を深めている。女子は知的にはどんな場面でどんな風に振舞うかを知っており(真似する)、困難を隠すことがうまいため、成長するのに必要となるソーシャルスキルの獲得は確実視しなければならない。保護者の負担軽減や学校の役割をどれだけ理解し、他との関わりをもつことが大 事かを女子の支援に組み込み、早期の準備(例:ナプキンやブラなども必要になる前につけるなど実践し、感情コントロールや準備による知識を身につけ安全の方程式を築く)を計り、プランを立て行動していけるよう促していかなければならない。知識が安全を導くなか、性を教えることで問題がおきることはないとおっしゃていました。早過ぎる準備も正しい知識も、デリケートな女子の性には重要だという理解が必要だと思いました。(山田英玉)

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研修報告性の話はとても大切だけど、多くの大人はあまり話したがらずさけて通りがちだとニ コル氏はセミナーのはじめにおっしゃっていました。

実際に性と向き合うのはとても勇気がいるし、それを子どもたちに伝えていくことには、少し抵抗があります。性の正しい知識を身につけなければならないのはもちろんですが例え正しい知識があったとしてもそれを恥かしがらずに話せるかということが課題です。

わたしたちについて言えば、「性」と「セクシャリティ」の教育を受けてきた人は少ないのが現状です。しかし、セクシャリティは人間関係の文脈の中で教える必要があり、その教え方は社会的側面に協調したものでなくてはならないと学びました。

障がいや機能水準、嗜好にかかわらず、セクシャリティを表現することは全ての人にとって正常で自然なことです。しかし自然に学習できるものではないので、どのように教えサポートするかは1人1人ちがうので合わせて考える必要があります。また、ニコル氏は性教育の一番の先生は保護者であるとおっしゃっていました。 きっと保護者の方は子どもの体のみが定型発達するこ とに戸惑いをもつことがあるかもしれません。

性教育だけではないのですが、性教育は特に全ての 子どもが同じゴールを持って同じ道筋で学習していく わけではないので、戸惑わず向き合って恥かしがらず 教えていくことが大切だと学びました。

また、彼らに 「性」を教えていくときにも視覚的支援は有効である と教わりました。 また、本人が「性」を意識していなくても体は成長 していきます。そういったとき障がいのある方は性の被害者になりやすい傾向にあります。その時の対策やどう逃げるかなども伝えていく必要があります。

また加害者になってしまうこともあります。例えばトイレに行きたくなったらどこででもズボンをおろしてしまう・ストッキングの手触りが好きで通りすがりの女性のストッキングを触ってしまう等。思春期をむかえてからではなく小さいうちから、人前で行っていいこと、ダメなことをはっきり伝え、思春期をむかえた際に本人もサポートする人も困らないようにしていきたいです。

思春期の子どもに正しい「性」を教え、サポートしていくことは、とても難しいです。しかし避けて通ることはできません。保護者の方と一緒に子どもの成長に合わせたサポートの方法を考えていきたいと思います。(永田智子)


あいち児童発達支援連絡会 定例学習会 〜思春期の対応について〜

主催:あいち児童発達支援連絡会
H23年3月6日 名古屋能楽堂 会議室  
講師:谷口明広氏(愛知淑徳大学 福祉貢献学部 教授)

参加者:赤崎・山田

アメリカにおけるセックスアシスタント(性教育センター・カウンセリング)や、オランダにおける障害者を対象とした売春婦の存在など、驚くような世界の性事情が紹介されました。しかし、「性」のノーマライゼーションを目指してみると、「性」には

@子どもを残す性(生殖)、
Aおおらかな性の喜び(快楽)、
Bスキンシップやコミュニケーションとしての性(愛情)、

が大きく挙げられるというお話に驚かされました。

正しい性知識を子どもの発達にともなって適当な時期に、正しく身につけてもらう必要性が求められます。ここで子育てにおける母親の役割の大きさはいうまでもない事ですが、父親が係わり協力することで、障害のある子どもの性についての早期教育、早期準備にさらなる広がりが持てるといえます。特に男の子の思春期について、男性の(できるだけ身近な)大人の果たす役割は大きいです。

また人との関わりにおける性(社会生活の中での性)を考えたとき、客観的な立場として係われる支援スタッフだからこそ、様々なケースに対応する役割を担う存在であるべきだと実感しました。性についての的確な知識修得や適切な対応法・習慣を身につけるに当たって、私たち支援者が子どもたちにとって安心できる大人であり、かつまた大人の代表でなければならないという課題について、真摯に取り組む必要があると考えます。また支援者間での性に対する正しい知識をもつことも大切だと思いました。(山田英玉)


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