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アーチ研修報告

Vol.38 2016年6月15日発行

「平成28年度 障害児通所支援事業所指導員初級研修」

日時:2016年5月10日(火)
主催:名古屋市子ども青少年局
講師:ドロップス キャラバン隊in名古屋 会場:名古屋総合社会福祉会館

参加者:大久保、小澤由

障害児通所支援事業所指導員初級研修に参加させていただきました。
今回、参加者のほとんどが指導員になって1年未満という方ばかりの中本当に細かく、分かりやすく主に発達障害について教えてくださいました。
まず、「ドロップス キャラバン隊」の実態や活動について紹介から始まりました。発達障害をはじめとする障害をもった子どもの母親10名が集い、少しでも障害というものの理解を広めていこうと活動されています。お母さん達の表情の明るさに感心し、きっと想像を超える苦労などがあるとは感じさせないところに感動しました。

発達障害は何かということを教えて頂きました。発達障害とは、脳 機能の発達が関係する生まれつきの障害だと考えられています。発達 障害には、自閉症スペクトラム・アスペルガー症候群(ASD)、注意 欠如・多動性障害(ADHD)、学習障害(LD)があります。今回の研 修では、自閉症スペクトラム・アスペルガー症候群について重点的に お話をして頂きました。見た目では障害の有無が分かりにくいですが、 目や耳から入ってきた情報を脳がうまく処理できないことや、同時に2つや3つの事を理解する事が困難であることが主な特徴である事を説明して頂きました。

また、モノの理解が1対1であることを教えて頂きまし た。マックのハンバーガーとモスのハンバーガーは私たち の中では同じハンバーガーとして分類できます。自閉症の 方は、マックのハンバーガーとモスのハンバーガーは全く 別物として理解しています。その子にとってのハンバーガ ーは最初に食べたマックになってしまうのです。このよう に1番最初のイメージが強いことを「ファーストフォ ーカス」といい特徴の1つである事を知りました。

また、色覚障害についても教えて頂きました。色覚障害は、日本男性に 20人に1人女性に関しては500人に1人いるそうです。人は目からの 情報が80%と言われています。赤が見えない方の割合が多いそうです。 他にも電車の電光掲示板の時間だけが見えない、駐車場のマークだけが 見えないなどの苦労がある事を教えて頂き、初めてこのように世界が見えているのだと知り驚くばかりでした。

今回の研修では「見え方」、「聞き方」「不器用さ」の擬似体験も行ないました。

見え方の体験は、写真や絵などの一部分を見て何かを当てるというものでした。全く会場から正解はでませんでした。そこだけしか見えなくなってしまう特徴を「シングルフォーカス」といい、見えているものから想像する、先の事柄を予想する難しさを学びました。

聞き方の体験では、目をつぶり背後から聞こえてくるクイズ に答えるというものでした。回答者の後ろでは4人の女性が一 斉に話をはじめます。クイズの内容は簡単なのに、誰の声が何 を言っているか分からないから大変そうでした。私たちは、普 段聞きたい音だけを選んで聞き分けるという事ができ、沢山の 情報から拾い上げることを自然にしています。それが難しく全 ての音が同じように聞こえ、訳が分からない状態がどれだけ大 変かを知る事ができました。このように苦手な音がある人や、音に敏感な人にはイヤーマフというアイテムやデジタル耳栓といって機械の雑音のみ消えるというアイテムがある事なども知りました。

不器用の体験では、軍手をゆるくはめ2分で鶴を折るという ものでした。最初の三角を折るのですら難しく焦っているとこ ろに、「頑張れー」「早くー時間ないよ」「もっと丁寧にー」など のたくさんの声掛けで、焦りと聞くのと、もう何が何だかわか らない状況でした。結果きちんと折れた方はいませんでした。 これは普段、私達が何気に声掛けをしている中にもあり得るシ チュエーションだと実感しました。改めて体験する事の大切さ や、本当に相手の気持ちになってみるという難しさを教えて頂 きました。

最後に1テーブル6人のグループをつくり、今、困っている事や、悩んでいる事など順番に発表し皆で話し合い情報交換をさせて頂ました。

今回の研修でとても貴重な体験や時間を過ごさせて頂き勉強になりました。まだまだ未熟ですがこれから少しでも役立てて、子ども達に寄り添えるよう成長していけるように頑張りたいと思います。

(小澤由記子)


「子どもの発達を学ぶ」

日時:2016年5月28日(土)
主催:あいち児童発達支援連絡会 講師:別府哲さん(岐阜大学 教授)
会場:愛西市佐織公民館

参加者:安井

今回の研修は、子どもの定型的発達過程を踏まえながら、子どもたちに生活上の障害を もたらす発達の躓きについて学びました。

発達段階には大きく見て、「1歳半の節」、「4歳・5歳の節」、「9歳・ 10歳の節」という3つの節があります。今回別府先生は、「1歳半の節」 と「9歳・10歳の節」を重点的にお話してくださいました。

1歳半の節では、心の支えとなるアタッチメント対象(愛着対象)ができます。アタッチメント対象は「好きな人」ではなく、困ったとき、不安な時に「支えになる存在」のことをいいます。人見知りは「好き」、「嫌い」を見極めている時期で、人見知りの時期を過ぎると「この人がいるから、初めて会う人とも遊んでみよう!!」と思える時期がやってくるとおっしゃっていました。

とても分かりやすかったのが、怖いときに怖くて向かい 合ってしゃがみつく人は「好きな人」。怖いときに顔を見合 わせていなくても膝を借りていれば安心できる人が「心の 支えとなる人」だそうです。

自閉症の人は「心の支えとなる人」を作りづらいとのこと でした。なぜなら、人の行動は予想がつかず、人が恐怖の対 象となるからです。初めて会う人には私達は「初めまして」 と挨拶をしますが、笑顔で挨拶されることが怖いのです。 別府先生は初めて会う子と関わる際は、「その子の好きな遊びで一緒に遊び楽しい時間を過ごしたあとに挨拶をする」とおっしゃっていました。

また、心の支えとなる人を作る際にも楽しい活動が大切です。楽しい活動(例:ブランコ)を通して背後に人(押してくれていた人)がいることに気がつくのです。急に押してくれていた人に気づくので、一時期は楽しい世界よりも人の存在が目立ってしまいます。この時に楽しい共有世界を広げ、もっと楽しい世界を作ることが大切だそうです。別府先生の話を聞いて、私でも最初は急に気づいた「人の 存在」が気になってしまうと思うので、その後どのように楽しませその「存在」を気にならないようにしていくかが大切 だと思いました。

9歳・10歳の節は、障害の有無に関わらず大きな変化のあ る時期だそうです。この時期から前もって考えること「仮説演 繹的思考」ができるようになります。

仮説演繹的思考の例として、「あなたは公園で財布を落とし たら公園内をどう探しますか?線で書いてみてください。」と いう質問をされました。私たちは財布が何処に落ちているかわ からないので公園の隅から隅までを探します。この【何処にあ るかわからない】と仮定することが9歳・10歳の節でできる ようになります。

小学2年生の子どもに同じ質問をすると、すぐ見つかるもの と思っているので探す動線はとても短いです。他者に「ここに 無かったら??」といわれて初めて気づきます。先に仮定する のではなく、やりながら考えるから大胆な遊びができるとも別府先生はおっしゃっていました。他にも「自立が始まる」、「自己内対話ができるようになる」など9歳・10歳の節では様々なことができるようになるそうです。

自閉症の人は、わかってほしいという願いがわかってもらえないという、本人と他者との「ずれ」が理解できてくる年齢だそうです。 (例:友だちが叩くことをやめてほしい。漫画では「バカ」っていえば 叩かなくなった。だから「バカ」と言うが友だちには伝わらない)わかってほしいという願いを時間がかかっても友だちに伝え、理解して貰う機会を作ることが大切だそうです。自分の思いを丁寧に聞いてもらえて、はじめて他人の思いを知りたいと思うようになる ともおっしゃっていました。

また、自己肯定感についてのお話もしてくださいました。自己肯定感には、「競争的自己肯定感」と「共感的自己肯定感」があります。競争的自己肯定感とは、他者と自分を比べ他者よりも自分のほうが優れていると感じるときに生まれる自己肯定感のことを言います。共感的自己肯定感とは、自分のいいところも、弱いところもすべてを受け入れて「弱い自分もあるけどいいじゃないか!!」と思える自己肯定感のことを言います。 競争的自己肯定感は周りの環境に左右されてしまうので、共感的自己肯定感を実感することができるように支援していくことが大切だとおっしゃっていました。子どもたちの共感的自己肯定感を育むためには、大人が余裕を持つことがとても大切だそうです。余裕があれば子どもたちのいろいろな顔を見つけることができます。

今回の研修を受けて、子どもの話の中にある「わかってほしい願い」を理解する事、それを伝えていく事がとても大切だと改めて感じました。また、子どもたちの思いを受け入れることがどれだけ大切かを再確認することもできました。子どもたち一人ひとりの隠れている願いを引き出せる支援ができるよう、子どもたちの共感的自己肯定感を育むきっかけとなれるように心がけていきたいと思いました。

(安井由香)


〜〜その他の受講した研修〜〜

・あいち児童発達支援連絡会
新人研修会 テーマ:「発達は飛び越えられない、なぜこんなことしなくちゃならないの?」
日時:2016年4月17日(日)
講師:船橋温子さん(NPO法人しっぷ)
主催:あいち児童発達支援連絡会
会場:愛知県社会福祉会館ボランティア学習室
参加者:赤崎、山田、大久保、小澤由

・あいち児童発達支援連絡会  
中堅者研修 テーマ:「障害者差別解消法を学ぶ」
日時:2016年6月5日(日)
講師:柏原秀克さん(日本福祉大学 教授)
主催:あいち児童発達支援連絡会
会場:愛知県社会福祉会館ボランティア学習室
参加者:赤崎、安井


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