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アーチ研修報告

Vol.45 2017年8月12日発行

一般社団法人全国児童発達支援協議会 第8回全国職員研修会

「それぞれの地域の子育て・発達支援を考える」
    〜支援者としての私たちの役割と立場は?〜
日時:2017年7月13日(木)、14日(金)
参加者:小澤篤

 今回の二日間の研修では、障害児支援施策の動向についての行政説明から始まり、 病院の立場からの障害のある子どもの受容について、保育所等訪問支援の研究調査報告、 各地域での発達支援の実践報告、発達障害児の将来を見通した支援についての講演などが行われました。 この中から、特に二日目の綿祐二さん、日本福祉大学医療・福祉マネジメント学科(通信教育)教授 (社会福祉法人睦月会理事長)の講演「地域における発達支援とは?〜地域における設計:理想と現実〜」について報告します。 副題の「理想と現実」の言葉が示すとおり、建て前の話ではなく、講師の先生ご自身、 障害を持ったご家族がいる立場から本音での話が進んでいきました。
 障害を持つ子どもの親として、実際に親亡き後が見えていない人が多いのが現状というお話から始まりました。 障害を持つ方の家族として何をしなければならないかという問いに対し、綿さんは「日中活動」、 「居住(誰と暮らすか)」、「後見をどうするか」の3つのことが必要だと言われました。 家族で過ごせばよいという考えは下手をすると「親子での共依存」になっていきます。また、家族の高齢化に伴い、居住はどうするかなどの課題に直面します。 何に気をつければよいかを具体的に話していただきました。
 まず、最初の壁は「障害支援区分」です。ライフステージにおいての 福祉サービスはそのほど多くはありません。その中でも就学期までは児童福祉法による 手厚いサービスが受けられますが、18歳以降は今までと比べ10人に対して1人の支援員になるなど荒波が待っています。18歳の時期に「障害支援区分の面接」が行われます。 綿さんは生活のため、サービスの量は多いほうがいいので、ご自身の事業所では区分5〜6が取れるようにすると言われていました。「区分4以上でなければ入所施設に入ることができない」ということが、判定によるサービスの違いの一例としてあげられました。
 評価に関しては、日常生活でどれだけのことができるかが判定されます。 できるかどうかの質問に対して、「はい」という答えは 「(全てが完璧に)できる」と受け取られます。 できる時とできない時がある場合は、 「できない」で答えなければいけません。 また、全ての質問対して 「できない」にしてしまうと寝たきりの状態と判断され、 サービスの量が低下するため、 程よく「できない」にするとよいとのことでした。
 次の壁は、「就学期以降の生活」です。 その子らしさを重視して、 就労継続B型支援と生活介護で迷っている場合も、 「どこかに入ること」を優先し、 その後に変わればよいとのことでした。 19歳になると「障害基礎年金の面談」があります。 就職しても上手くいかないケースもありボーダーの方が苦しむことも多いので、 生活介護に入り年金がもらえるようにしてから一般就労する方もいたそうです。
 次に「成年後見制度」の話では、その目的としては財政管理と身上監護を行うためだということでした。その中での1つのポイントとして、 生き方と死に方を考えることというお話がありました。もしもの時に延命措置や医療行為は どのようにするかなどもあらかじめ決めておく必要があると綿さんはおっしゃっていました。
 この講演の資料の中で地域生活のポイントと課題がいくつか示されていました。その中に「家族の気概(腹のくくり方)」、「我が子のためではなく、 「障害者」のために:その子らしさは環境整備ができてから」という言葉がありました。 漠然と理想を求めるだけではなく、現実にしっかり目を向けて「持続型の安心、安全な生活ができること」を目標に行動をとることが大切であると感じました。
 また、障害者にとってどのような支援が必要かを考える中で、 その優先順位も示されていました。@安全:「生命の保持」A生活リズム:「生活力」をつけるBその子らしさ、というものです。私たちは就学期までを担っている支援者として、 この点をしっかりと意識し就学期以降の生活も考慮して、一人で暮らす力あるいは上手に人の助けを受けられる力がつけられるように支援していかなければいけないと思いました。(小澤篤)

「発達・障害についての学習会」

日時:2017年5月12日(金)、6月23日(金)
講師:堀江重信さん(南部地域療育センターそよ風 所長)
参加者:服部、邑山

 今回の研修では、一日目は子どもの発達に関するお話を、 二日目には障害の特性と障害を持った子ども達にどう対応していけば良いのかという お話を伺いました。
 発達に関しては、 「たての発達(能力発達)」と「よこの発達(人格発達)」の二種類があるそうです。 たての発達とは、成長にしたがってできること(能力)が増えていき、 15歳くらいで上限を迎えます。一方、よこの発達は、経験によって持っている力が充実していき、他の人や集団と関わり合うことで価値(人格)を広げていきます。 よこの発達に限度は無いとおっしゃいました。
 人間は、0歳から7歳までの間にいくつか発達に質的転換を迎える時期があり、その時子どもが認識、動作、運動、言語をどのように会得していくか、 というお話の中で、「二項関係」、「三項関係」という言葉が出てきました。
 二項関係とは、 「一者対一者の直接関係」を指し、くすぐり、一人でおもちゃを使って遊ぶ等がその例です。三項関係とは、 「第一者が第二者と共に第三者を共有する事」であり、一緒に同じ物を見て共感する、 玩具を使ったおままごとなどがその例です。
 障害を持った子どもの中には、三項関係が苦手な子がいます。苦手な子にはいきなり三項関係から始めるのではなく、まず二項関係を強化していくのが良いと先生はおっしゃりました。
 例えば、一人でおもちゃを使って遊んでいる子には、 突然一緒遊ぼうとするのではなく、その子の近くで、同じようにおもちゃで遊んでいると、 「自分と同じことをしている」と、注意をこちらに向けてくれる事があるそうです。
 他にも先生は、「○○という障害を抱えた子は、 こういった理由でこういう遊びを好みます」と、具体的な例を挙げ説明をして下さり、 その子どもに合わせた二項関係の育て方、三項関係への広げ方の提案して下さいました。
 今回の研修では、二項関係、三項関係という言葉が、 一番印象に残りました。今まで子どもに行っていた接し方が、このような観点から見る事で また少し違った広げ方ができるのではと感じました。それを今後、普段のデイサービスでの活動に生かしていきたいと思っています。(服部晃明)


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